
2026年5月19日 沖縄タイムス くらし相談室【法律】掲載
離婚後 共同親権に変更できるか 家裁への申し立て可能
Q 昨年、夫に強く説得されて、夫の単独親権で協議離婚しました。ところが、今年4月から離婚後は「原則共同親権」になったと聞きました。私も今から共同親権に変更できますか。
A まず、法律の正確な理解から始めましょう。2024年に改正された民法(26年4月1日施行)では、離婚後の親権について「原則共同親権」とは定められていません。父母双方を親権者とするか一方を親権者とするかは、個別の事情に基づいて子の利益の観点から判断するものとされ、どちらかが原則というわけではありません。
改正法施行前に離婚し単独親権と定められた場合、施行により自動的に共同親権に変更される(あるいは申立てによる変更が自動的に認められる)ことはありません。しかし施行後はすでに離婚している父母であっても、家庭裁判所へ単独親権から共同親権への変更を申し立てることが可能です。裁判所は子自身や親族からの申立てに基づき、子の利益のための必要性を踏まえて判断します。
変更が認められるかは事案ごとに異なり、裁判所は父母と子、父母間の関係などの事情を考慮して慎重に判断します。例えば、養育に関する責任を十分に果たしてきたか、父母相互の協力義務を遵守してきたかなどです。養育費の支払いを長期間不当に怠っていた場合は、共同親権への変更が認められにくいでしょう。
また、お話にある「夫に強く説得されて」という経緯も重要です。改正法は、DV等を背景とした不適正な過程による合意で親権者が定められた場合には、変更審判においてその協議の経緯を考慮することを明確化しています。もし当時の協議に問題があったとお感じなら、弁護士に相談されることをお勧めします。
沖縄弁護士会
会員 松崎暁史







