
2026年4月22日 琉球新報 法律何でも相談コラム 掲載
求人広告詐欺とは
Qここ数年、ハローワークに求人情報を掲載する事業者を狙った求人広告詐欺が再流行しているという話を聞いたことがあります。注意点などを教えてください。
A. ハローワークに求人情報を掲載している事業者を狙った求人広告詐欺が、県内で再び流行の兆しを見せています。人手不足に悩む飲食業、歯科医院、介護施設、保育園、福祉施設等が主なターゲットです。
手口は単純ですが、狡猾(こうかつ)です。まず、求人情報を掲載している事業者に対し、掲載が「無料」であることを強調する勧誘の電話をかけます。「無料」をうたい契約締結に対する心理的ハードルを下げる一方、「無料期間終了後は自動で有料化する」という重要な条件は説明しません。この条件は、見逃してしまうような小さな字で契約書に記載されます。そして、掲載から数週間後、数十万円の高額な請求書が届いた時には、無料期間を過ぎているという仕組みです。
この請求を断ろうとしても、相手業者は、「契約書通りだ」「見落とした方が悪い」等と述べ執拗に金銭の支払いを迫ります。事業者側は、契約書の記載を見落とした落ち度がある等と考えてしまうかもしれませんが、弁護士が代理人となって支払いを拒絶することにより請求が止まるケースは少なくありません。
たとえ広告掲載費を請求する裁判が提起されても、詐欺を認定した裁判例もありますし、多くの事件が相手業者側の請求放棄や取下げで終結しています。確認できた範囲だけでも、全国の弁護士が連携して対応した27件の訴訟のうち、22件で相手業者側が請求を取下げるか放棄しています。
「無料」を繰り返す勧誘には注意し、仮に契約してしまっても、自分で抱え込まず、まずは地元の弁護士に相談してください。
沖縄弁護士会
会員 高良祐之







