法律コラム

 

死後事務委任 柔軟に身の回り整理依頼

2025年12月16日 沖縄タイムス くらし相談室【法律】掲載

死後事務委任 柔軟に身の回り整理依頼

 

「備えあれば憂い無し。」亡くなった後のあれこれを考えていますか?

 人が亡くなると、行政への届け出、火葬、埋葬、各種支払いといった手続があります。自宅を借りていれば、片付けをした上で退去しなければなりません。死後事務委任とは、亡くなった後にこれらの手続を第三者である弁護士等に委任するものです。

 亡くなった後のことを定めるものとして遺言書もあります。遺言書は、自分の財産を誰に渡すかなど法律で決められた遺言事項については決めておくことができますが、「葬儀はせず直葬にしてほしい」、「海に散骨してほしい」、「空き家になる自宅を片付けてほしい」など、遺言事項ではない希望は、必ず実行してもらえるわけではありません。

 これに対し、死後事務委任では、遺言書のような制限がないため、ある程度柔軟に「これをやって欲しい」と決めておくことができます。例えば、死後事務委任では、遺体の引き取りや、行政への届出、火葬や埋葬のこと、病院代等の清算や年金の手続き、クレジットカードや各種契約の解約、自宅の片付けや退去といった身の回りの整理を依頼できます。中には、亡くなった後に交流サイト(SNS)を削除して欲しいというご依頼もあります。

 亡くなった後のことを頼める親族や知り合いがいない場合はもちろん、財産を渡す方を決めており遺言書の作成を考えている方も、遺言書の作成だけでなく、死後事務委任契約の締結を考えてみると良いでしょう。遺言書もそうですが、死後事務委任についても、元気なうちにどうするか考えるべきことです。まずは、大げさに考えず、弁護士にご相談してみてください。

 

沖縄弁護士会

会員 大久保秀俊

 

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