
2025年12月8日 琉球新報 法律何でも相談コラム 掲載
PFAS規制について
Q PFOS(ピーフォス)、PFOA(ピーフォア)などの汚染に関するニュースを目にします。これらについて、どのような規制があるのでしょうか。
A PFOSやPFOAは、有機フッ素化合物(PFAS、ピーファス)の一種です。PFASは1万種類以上の物質があるとされており、中でもPFOSやPFOAは、撥水・油性、耐熱性などの有用な特性から、工業や家庭用品などで広く利用がされてきました。泡消火剤としても使用されており、県内でも、2020年の普天間飛行場泡消火剤漏出事故、2021年の航空自衛隊那覇基地泡消火剤漏出事故、2023年の県庁地下駐車場泡消火剤漏出事故など、泡消火剤を保有している施設からの漏出事故が発生しています。
PFAS規制については、国際的な枠組みとして「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(POPs条約)があります。国内においては、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)が同条約の履行を担っており、PFOS及びPFOAについて、製造・輸入等を原則禁止しています。また、本年6月に「水質基準に関する省令の一部を改正する省令」等が公布され、26年4月から、水道事業者等に対して、PFOS及びPFOAに関する水質検査の実施及び基準順守の義務が課されることとなりました。また、公共用水域等におけるこれらの物質について、これまで暫定指針値であった50ナノグラム/リットルが指針値とされました。他方、保管や廃棄処理に関する有効な法規制はなく、土壌や血中濃度等の指針値もありません。前述の水に関する基準についても、近年各国で基準の厳格化が進んでおり、その妥当性に疑問の声もあります。PFASに関する総合的な法規制が求められます。
沖縄弁護士会
会員 小林郁子







