法律コラム

 

SNS型投資詐欺とは?

2025年4月21日 琉球新報 法律何でも相談コラム 掲載

SNS型投資詐欺とは?

 

Q 最近、SNS型投資詐欺が増えているという新聞記事やニュースを目にするのですが、SNS型投資詐欺とはどのようなものですか?

 

A SNS型投資詐欺は、インターネット上で虚偽の投資広告を出したり、「必ずもうかる投資方法を教えます」などとうたってSNSに誘導して、投資に関するメッセージのやり取りを重ねて被害者を誤信させ、「投資金」や「手数料」などという名目で、金銭等をだまし取る手口の詐欺です。

 報道によると、沖縄県内における2024年のSNS型投資詐欺の被害件数は94件で、被害額は約9億7800万円となっており、大きな被害が出ています。

 SNS型投資詐欺は、被害者に対して、架空のアプリ等で投資の利益が出ているように見せかけ、追加の投資金や手数料を振り込ませて、最終的に多額の資金をだまし取るというもので、後々、詐欺であったと気づいても、お金を取り戻すことが非常に難しいのが現状です。

 被害に遭わないためにはまず、「確実に利益が出る」といったもうけ話や「あなただけに教える」といった投資の勧誘は、詐欺ではないかと疑うようにしましょう。また、日本の居住者を相手に、株取引やFX取引、暗号資産取引などの金融商品取引業・暗号資産交換業を行う業者は、金融庁に登録する必要があります。同庁のホームページで登録の有無を確認することができるので、無登録業者と取引を行わないようにするのも対策の一つです。

 近年、詐欺の手口も巧妙になっており、詐欺と気づかずに多額の取引をしてしまう事例が増加しているため、詐欺が疑われる場合やその判断に迷う場合には、警察署、消費生活センター、弁護士等に相談するなど、十分注意をして、取引きをするようにしてください。

沖縄弁護士会

会員 宮里 陽平

 

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