法律コラム

 

コロナ禍のDV相談

Q.最近、コロナ禍のストレスが原因なのか、夫がイライラして些細なことで私に暴力を振るうようになりました。コロナ禍がおさまれば、暴力もなくなるのではないかと思い、離婚をするかどうか悩んでいます。また、誰に相談したら良いのか分かりません。

 
A.昨年以降、新型コロナウイルス感染拡大に起因して、外出自粛や在宅勤務により、家で過ごす時間が増えるようになりました。そのストレスによるいらだちを家族にぶつけ、暴力を振るうケースが増えています。
 
 内閣府の発表によれば、2020年度のドメスティックバイオレンス(DV)の相談件数が4月から11月までの8ヶ月間で13万2355件となり、過去最多となっています。
 
 コロナ禍で不安やストレスを抱えているのは、誰しも同じです。それが、暴力を振るって良い理由になるはずがありませんし、そもそも、どのような理由があっても暴力は許されることではありません。
 
 内閣府では、これまでのDV相談を強化し、「DV相談+」を開始しています。メール・電話は24時間受け付け、チャット相談は正午から午後10時まで実施しています。夫が家にいても、メールやチャット相談であれば、夫に知られることなく、相談することが可能です。DV相談+(プラス)ホームページにアクセスしてみて下さい。
 
 また、沖縄弁護士会では、現在、女性のための法律相談(電話相談)を実施しています。DVを原因とする離婚や保護命令(裁判所が暴力を振るった夫に対し近寄らないよう命じる決定)の手続き等について相談を受けることができます。希望があれば、女性弁護士が相談対応することも可能です。
 
 DVに悩んでいる場合、沖縄弁護士会(098-865-3737)にもお問い合わせ下さい。
   
 
沖縄弁護士会
会員 仲村 こず江 
 
 
※琉球新報2021年3月22日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。

 

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