法律コラム

 

4月15日は「遺言の日」 「終活」で人生の最後に備えを

4月15日は「遺言の日」 「終活」で人生の最後に備えを

 

 最近,「終活」という言葉をよく耳にします。
「終活」とは,「人生の終わりのための活動」であり,人生の最後を迎えるにあたり,その準備をしつつ今をより良く生きるための活動とされています。しかし具体的に何から始めたらいいのか悩まれることも多いと思います。そこで,まずは財産の引継ぎ,つまり相続について考えてみてはどうでしょうか。


 あなたが亡くなった後,残された家族は,財産をどう分けるか話し合いで決めていくことになります。先立つあなたは,「家族が仲良く話し合いをして,円満に決めてくれるはず。」と願うことでしょう。しかし残された家族には各々事情があるものです。残された家族の様々な思いが交錯し,円満な話し合いができずに家族の絆に亀裂が入るということも,残念ながら少なくありません。


 このような遺産をめぐる家族間の争いは,遺言を遺しておくことで未然に防ぐことができます。ただ,そうは言っても,遺言の書き方がわからない,そういう方も少なくないと思います。


 遺言は一定の様式に従って作成する必要があり,また,近年の民法改正により,遺言を含む相続の制度も少しずつ変わってきています。せっかく作成した遺言が無効ということにならないためにも遺言作成の際には,弁護士や公証人へご相談することをお勧めします。


 日本弁護士連合会では,毎年4月15日を「よ(4)い,いごん(15)」にかけて「遺言の日」としています。沖縄弁護士会では,4月17日(水)沖縄県立博物館・美術館において,午後1時30分から遺産相続に関する模擬相談会を,午後3時から弁護士・税理士による個別相談会を開催します(当日午後1時10分から予約受付)。いずれも参加無料ですので,お気軽にお越しください。

            

沖縄弁護士会

会員 中村政也
 

※沖縄タイムス2019年4月8日『くらし』面に掲載したものを一部修正しています。

 

 

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