法律コラム

 

沖弁の環境対策は?

Q.地球の温暖化によって異常気象になったというニュースを聞くことがあります。環境を守るため何かしたいと思っていますが、沖縄弁護士会として取り組んでいることがあれば教えてください。

 
A.沖縄弁護士会館の受付窓口にKESの審査登録証が置かれています。KESとは、地球温暖化対策を定めた京都議定書の発祥地である京都から発信された環境マネジメントシステムです。全国で4000を超える事業者が審査を受けて登録しており、沖縄弁護士会は2011年3月に県内最初の事業者として登録しました。
 
 具体的活動として、業務の過程で生じる環境負荷や資源使用量を小さくするため、電気や事務用紙の使用量につき、月ごとの目標を決め、目標が達成できたかどうか毎月確認しています。複数の資料を1枚にしたり、クーラーの設定温度をあげたりしていますが、我慢による削減には限界があり、現在は、システムとして削減できるよう会議資料のペーパーレス化や「緑のカーテン」による温度上昇抑制等に取り組んでいます。
 
 
長年の大量生産・大量消費の結果,世界中で自然破壊・環境汚染が発生しており、近年は、電力などのエネルギー源となる化石燃料(石油や石炭など)の大量消費による気候変動が問題になっています。豊かさを求めるあまり私たちの地球に負担がかかりすぎているのです。グローバルな課題ですが、一人一人の家庭や職場からの取組みも重要です。沖縄弁護士会は、2008年に環境宣言を採択しており、KESはその具体的な取組みの一つです。実は、県内最初とは言ったものの、沖縄でKES審査に登録している事業者は2つだけです。沖縄弁護士会が地域の模範となり、環境問題についての啓発活動や意見表明にも取り組んでいきたいと考えています。    
  
  
沖縄弁護士会
会員 鎌田 晋
 
 
※琉球新報2019年1月23日『ひと・暮らし』面に掲載したもの

 

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