刑罰制度を考えよう
Q.2017年に4人の死刑囚の死刑が執行されたと報道で知りました。日本の刑罰制度について教えてください。
A.事件を起こしたとされる犯人が起訴され、有罪判決が下された場合には刑罰が科されます。刑罰には、罰金刑、禁固刑、有期懲役刑、無期懲役刑、死刑などがあります。
日本における死刑の執行方法は絞首刑ですが、死刑確定者には刑の執行は当日の朝、突然執行が告げられます。また、無期懲役刑は、法律上は10年で仮釈放が可能となっていますが、30年以上経過しても、仮釈放されず、高齢化した服役囚の中には獄中死する者もいます。
報道等に接していると、社会全体で犯罪が増加していると感じている方も少なくないと思います。しかし、2017年版の犯罪白書によると、刑法犯は戦後初めて100万件を割りました。また、戦後沖縄では死刑判決は1件のみで、その1件も控訴審で無期懲役刑となり、確定しています。
日本弁護士連合会は2016年に「死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言」を採択し、2020年までに死刑制度の廃止を目指すべきであることを宣言しました。
約3割の再犯者により,約6割の犯罪が行われている実情があることから、国は「再犯防止対策」を進めています。
どのような刑罰制度が社会にとって望ましいのか、一緒に考えてみませんか。
22日(月)午後6時30分半から、沖縄弁護士会館(松尾2-2-26-6)、において、TBS報道特集「死刑を免れた男たち」等の上映と、海渡雄一弁護士による「死刑制度を含む刑罰制度改革の方向性と課題」の講演を行います。入場無料、予約不要です
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どのような刑罰制度が社会にとって望ましいのか、一緒に考えてみませんか。
22日(月)午後6時30分半から、沖縄弁護士会館(松尾2-2-26-6)、において、TBS報道特集「死刑を免れた男たち」等の上映と、海渡雄一弁護士による「死刑制度を含む刑罰制度改革の方向性と課題」の講演を行います。入場無料、予約不要です
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沖縄弁護士会
会員 赤嶺 朝子
※琉球新報2018年1月21日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。