2024年10月22日 琉球新報 法律何でも相談コラム 掲載
弁護士会が子ども向け法教育
Q 沖縄弁護士会による法教育への取り組みを教えてください。
A 沖縄弁護士会では春夏の年2回、子ども向けの法教育事業、いわゆるジュニアロースクール(JLS)を開催しています。直近では今年の8月7日、沖縄本島中北部に居住する中学生30人の参加の下、無事にJLSを開催しました。以下、その内容をご紹介します。
第1部では、現役の弁護士、裁判官、検察官による職業紹介を行いました。仕事の内容や、その職業を選択した経緯、仕事の醍醐味や、苦労が語られました。
続く第2部では、童話白雪姫に材を取った「白雪姫殺人事件」と題する刑事模擬裁判を実施しました。白雪姫に対する毒リンゴを用いた毒殺未遂の容疑をかけられた王妃を被告人とする模擬裁判です。冒頭手続き、証人尋問、被告人質問といった各種手続きは、台本に基づき、各当事者に扮した弁護士スタッフが演技を行ないました。その後、裁判官役、検察官役、弁護人役の三者に配された生徒たちに尋問や、論告、弁論、判決等を体験していただきました。
参加生徒に対するアンケートにおいては、「インターネットや本では分からない楽しさや大変さが分かって、仕事の大切さが分かった」、「今回の経験を学校のクラス会議に生かしたい」といった感想が寄せられました。
次回のJLSは来年3月ごろ、沖縄本島南部の中学生を対象として実施予定です。実施にあたっては、各校にポスターまたはチラシを配布予定です。この記事を読まれて興味を持たれた方の参加をお待ちしております。また、沖縄弁護士会においては、JLSの他にも、各学校へ弁護士を派遣する出前授業を実施しています。出前授業のパンフレットも用意していますので、どうぞお問合せください。
沖縄弁護士会
会員 中野 貴之