法律コラム

 

メールで高額利用料

Q.友人がメールのやり取りをするために何十万円も払っているそうです。だまされているのではないかと心配なのですが、どうしたら良いでしょうか?

 

A.運営業者に雇われた“サクラ”が、異性、芸能人、金持ち、占い師などになりすまして、有料メール交換等を続けさせて利用料を請求するサイトのことをサクラサイトといいます。

例えば、ある日見知らぬ異性から悩みを聞いてほしいとメールが来ます。メールには魅惑的な異性の写真も添付され、話を聞くだけなら特に問題もないだろうと思って返信する。この返信がサクラサイト詐欺にあう一歩目です。サクラは、コントロールされやすい人の心理を熟知していて、メールの相手が思っているとおりの人であると信じさせて、メールを続けたい、続けなければと思わせます。そして、頃合いを見て言葉巧みにサクラサイトへ誘導します。サクラサイトを利用したやりとりを繰り返すうちに、いつの間にか、高額のサイト利用料を負担することになる。これがサクラサイト被害です。

 サクラサイト被害は、騙されたと気づくまでに時間がかかったり、気づいても周りに相談するまでに時間がかかったりした結果、被害が多額になることが多く、数百万円もの利用料を支払ってしまったというケースもあります。

 沖縄弁護士会が先日実施したサクラサイト被害の電話相談でも被害相談が寄せられましたが、これは氷山の一角にしかすぎません。

 被害を未然に防ぐ、あるいは、被害を最小限に食い止めるためには、早期の相談が重要です。あなた自身や身近な人が被害にあっていると思った場合には早急に沖縄弁護士会へご相談ください。

 

沖縄弁護士会
会員 小林 郁子
 
※琉球新報2017年4月19日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。 
 

 

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