18歳選挙権 取り組みは
Q.18歳選挙権が始まりました。沖縄弁護士会では、どのようなことを意識し、どのような取り組みをしていますか。
A.今年の参議院選挙から、18歳以上の人が選挙権を行使することになりました。将来を担う若い人たちが選挙権をもち、政治に関心をもって選挙に参加することは、大変重要なことです。
新しく選挙権を有することになった人の中には、高等学校等の生徒も多くいます。学校で、生徒に民主主義の意義や選挙権の重要性を理解してもらうために、先生方は、さまざまな創意工夫をしています。沖縄弁護士会でも、法教育の一環として、学校に弁護士を派遣して、国民主権や選挙権に関する教育のお手伝いをしています(弁護士派遣のご要望のある先生方は、お気軽に沖縄弁護士会までご連絡ください)。
また、18歳以上の人が選挙権をもつということは、若者が、一人の主権者として、大人と対等に、政治について考え、意見表明し、政治の在り方を決定していくことが前提です。ですから、学校の生徒たちが、例えば、学校内で政治に関する言動をすることを大幅に禁止されたり、放課後や休日の政治に関する活動まで制限されたりするようなことがあってはなりません。沖縄弁護士会では、このような問題についても意見表明しています。
沖縄弁護士会は、2016年9月21日午後6時30分から、那覇市のぶんかテンブス館で、九州大学法学部の南野森教授や、主権者教育に取り組む会社の代表者、高等学校の教諭をお招きして「これからの主権者教育-その課題と展望-共に歩むという視点から」というシンポジウムを開催します。学校の先生や、18歳選挙権に興味関心をもっていらっしゃる市民の皆さまは、ぜひ、ご参加ください。
沖縄弁護士会
会員 齋藤 祐介
※琉球新報2016年9月20日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。