法律コラム

 

暴力夫と離婚したい

Q.夫から暴力を受けていて離婚を考えています。どこに相談したらよいでしょうか。


A .暴力は配偶者間であっても決して許されるものではありません。夫婦や恋人といった親密な間柄で行われる暴力をドメスティックバイオレンス(DV)といいます。「暴力」は殴る蹴るなどの身体的暴力に限りません。大声で怒鳴ったり、ばかにしたり、ブスなどと言って配偶者に屈辱感を与えたり、外出を制限するなどの精神的な暴力、性交を強要するなどの性的な暴力なども含まれます。DVは離婚原因に該当し、離婚の際に暴力を振るった配偶者に対して慰謝料を請求することも可能です。DVを受けている方は、DV保護命令を裁判所に申し立て、暴力を振るう配偶者に対し接近禁止命令を得ることも可能です。命令に反すると刑罰が科されます。
  

  夫(又は妻)から暴力を受けている場合は、沖縄弁護士会や各法律事務所などで実施している弁護士による法律相談を利用し、対処方法や離婚についての正しい法律知識を取得することをお勧めします。また、離婚には当事者間での話し合いによる協議離婚、家庭裁判所での調停離婚、裁判離婚があります。裁判だけでなく、協議離婚の交渉や調停の段階から、弁護士に依頼して進めることもできます。
 

  沖縄弁護士会では女性に対する暴力(DV、ストーカー、セクシュアルハラスメント)や離婚に関する諸問題、職場における差別など、女性の権利一般に関する無料電話相談(女性の権利110番)を次の日程で実施します。
 

  6月24日(火)10時~14時 電話番号:941-7830(ナヤミゼロ)。女性弁護士が対処の方法や正しい法律知識を提供し適切なアドバイスを行います。お気軽にご相談ください。
 

沖縄弁護士会
会員 赤嶺 朝子
 
※琉球新報2014年6月17日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。

 

 

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