法律コラム

 

新種の悪質サイトに注意

Q.見知らぬ人から、娘の携帯に「重い病気の自分の話し相手になって欲しい」というメールが届いています。私は返信するなと言っていますが、娘はメールを続けて止めてくれません。このままメールを続けて大丈夫でしょうか。


A .見知らぬ人からのこのようなメールに、返信してはいけません。メールのやり取りを続けると、その後メール利用料などの名目で高額な請求が来たり、悪質な出会い系サイトに誘導されて、犯罪に巻き込まれる危険があります。
 

 これは被害が急増中の、悪質な出会い系サイトによるだましの手口の一つです。最近は「異性との出会いが目的」でメール交換を続けてだまされたという事案よりも、「重病人の話し相手になってほしい」、「有名芸能人〇〇の相談にのってほしい」、「高収入が得られる在宅ワークの募集」といったメールに返信を続けるうちに、援助費用、メール利用料、協力費、など様々な名目でだまされたり脅されて、お金を取られる被害が増えています。
 

  もし被害に遭われた場合には、一刻も早く専門家に相談することが大切です。弁護士にご相談頂ければ、悪質な出会い系サイトに対し、請求拒絶を伝え、また支払済代金の返還もできる場合がありますので、お気軽に沖縄弁護士会(電話098-865-3737)にご相談下さい。
  

 もっとも、一旦被害に遭われると被害の回復は簡単ではありませんから、だまされないようにすることが最も重要です。特に親御さんは、子どもたちへの被害が心配だと思います。沖縄弁護士会では、沖縄県県民生活センターに協力して主に各学校に弁護士を派遣し,被害防止のために無料講演をしています。関心のある学校関係者の方々は、県県民生活センター「消費者教育講座」(098-863-9212、担当:平田、宮城)にお気軽にお問い合わせください。

 

沖縄弁護士会
会員 齋藤 祐介
 
※琉球新報2013年8月20日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。

 

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