法律コラム

 

大家とのトラブル解決法

大家とのトラブル解決法

 
Q.が住んでいるアパートの部屋は雨漏りがひどいため、大家さんに修理をお願いしたのですが、大家さんは何もしてくれません。大家さん相手に裁判を起こすことも考えたのですが、裁判は時間や費用がかかると聞きますし、今後もこのアパートに住み続ける予定であることを考えると、出来るだけ穏便に解決したいです。何かいい方法はないでしょうか。
A.沖縄弁護士会では、日常生活におけるさまざまなトラブルを、裁判よりも早く、安く、柔軟に解決することを目的として紛争解決センターを設けています。同センターでは、経験豊富な弁護士があっせん委員となり、公平・中立な立場から当事者双方のお話をうかがい、話し合いによって双方が納得のいく解決を目指す和解あっせん手続(ADRともいいます)を実施しています。当事者同士では感情的になってしまい話合いが進まない場合でも、あっせん委員となる弁護士が長年培った知識や経験をもとに、最もふさわしい解決案を提示し、円満な解決に至った事案が数多くあります。ADRは、ご相談のような賃貸借問題のほか、近隣トラブル、不動産、金銭、夫婦・親族間の問題など、民事上のトラブルを広く対象としています
 

 ADRを利用するには、事前に弁護士の法律相談を受けて紛争解決センターへの紹介状をもらう必要があります。また、申立て時には申立手数料が、和解成立時には成立手数料が必要です。ただし、災害を原因として生じた紛争に関する和解あっせん手続き(災害ADR)は申立手数料がかかりません

 

 詳しくは沖縄弁護士会までお問い合わせください。電話(098-865-3737)

沖縄弁護士会
会員 島袋 元
 
 
※琉球新報2024年3月23日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。

 

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