法律コラム

 

外国人雇用 注意点は

離婚時に必要な手続き

 
Q.私は会社を経営していますが、人手不足に悩んでいます。日本人だけでなく外国人の方も雇用しようと思っていますが、どのようなことに気を付ければいいでしょうか。
A.外国人は、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」といいます。) の在留資格の範囲内においてのみ、日本での就労が認められています。
 

 したがって、そもそも在留資格がない不法滞在者や国外への退去を強制されている者(被退去強制者)のほか、入管法上就労が認められていない在留資格しかない場合や、就労可能な在留資格の外国人の方であっても就労可能な範囲を超える場合は、いずれも就労が違法となります。外国人の方を違法に就労させた場合、不法就労助長罪が成立する可能性があるので、注意が必要です。

 

 就労制限を確認するためには、まず在留カードを見て在留資格を確認する必要があります。もっとも、在留カードの記載内容や入管法の規定は複雑で、確認事項も多いため、慎重に判断するためには、なるべく弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

 

 次に、外国人の方を雇用した後や、外国人が離職する際には、ハローワークに届け出る必要があります。届出を怠った場合には30万円以下の罰金となる可能性があります。

 

 外国人の方を雇用するにあたり、法令の規定を守らなかった場合、事業主は必要な労働力を確保できなくなりますし、外国人の方も違法な就労によるペナルティーを受けることになり、お互いにとって良くありません。外国人の雇用を予定していて注意事項に不安のある方は、お近くの法律事務所、または、沖縄弁護士会にぜひご連絡ください。

沖縄弁護士会
会員 川島 寛明
 
 
※琉球新報2023年7月16日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。

 

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