法律コラム

 

離婚時に必要な手続き

離婚時に必要な手続き

 
Q.10年前に夫と結婚し、結婚を機に仕事を辞め、現在まで専業主婦として生活してきました。3人の子を授かり、なにごともなく家庭生活を送ってきましたが、先日、夫の不倫が発覚しました。私は大変ショックを受け、離婚をしたいと考えています。ですが、子供もまだ小さいですし、離婚後、子ども3人をかかえて経済的にやっていくことができるか不安でいっぱいで、なかなか決断ができません。どうしたらいいでしょうか。
A.離婚をしてあなたが子どもの親権者となった場合、夫には子どもの父親として養育費の支払義務があります。夫が養育費分担の話し合いに応じない場合は、家庭裁判所に調停の申し立てを行い養育費の支払いを求めることができます。調停手続で合意に至らない場合でも、双方の収入や子どもの生活状況などを考慮し、裁判所が審判により定めます。児童扶養手当などの公的な制度もあります。
 

 また、婚姻生活中に夫婦で協力して築いた財産があれば財産分与請求をすることも考えられますし、夫の不倫が原因で離婚する場合、慰謝料を請求することも可能です。経済的な理由により離婚をためらう方は少なくありませんが、離婚した場合の将来の見通しをもつことで、ご自身が納得のいく決断をすることができることになります。

 

 沖縄弁護士会は、「女性のための女性弁護士による法律相談」として、悩みを抱える女性のための法律相談窓口を設けています。相談希望の方は、弁護士会、電話(098-865-3737)までお問い合わせください。

 

 また、沖縄弁護士会は、6月28日(水)に全国一斉女性の権利ホットライン(無料電話法律相談)を実施します(午前10時から午後4時まで。電話098-860-5015)。離婚に限らず相談が可能ですので、ぜひこの機会をご利用ください。

沖縄弁護士会
会員 小林 郁子
 
 
※琉球新報2023年6月13日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。

 

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