沖縄弁護士会の環境改善活動 地域で足元から実践
Think Globally, Act Locally!!(地球規模で考え、地域で足元から実践)。これは、沖縄弁護士会が登録する「KES・環境マネジメントシステム・スタンダード」のスローガンの一つです。KESとは、二酸化炭素の削減目標等を定めた京都議定書の発祥地・京都から発信された環境マネジメントシステムで、環境改善活動に取り組む全国の事業者が審査を受けて登録しています。沖縄弁護士会は2011年3月に県内最初の事業者として登録し、現在に至っています。
沖縄弁護士会は、環境問題は人権問題であるとの認識のもと、これまで泡瀬干潟埋立事業再開に対する会長声明など、環境問題への意見を発表してきました。「地球規模」の問題提起として、生物多様性の観点から西表、やんばる、奄美大島の自然保護活動をテーマにしたシンポジウムなども開催してきました。
他方で、自然環境を守るには、日々の生活の中で自然への負荷を減らしていくことを忘れてはいけません。「足元」からの実践として、業務で生じる環境負荷や資源使用量を小さくすることにも取り組んでおり、電気や事務用紙の使用量に関する月ごとの目標を決め、目標が達成できたかどうかを毎月確認しています。達成できないことも多いですが、会議資料のペーパーレス化の取組みなど、顕著な効果が表れているものもあります。
かつて沖縄では、ジュゴンやノグチゲラ、サンゴ礁などを描く琉球切手が発行されていました。本土とは異なる沖縄独特の自然や風物が色鮮やかに描かれています。本土復帰50周年の今年、これらの切手をご覧になった方も多いと思います。沖縄弁護士会は県民の皆さまや企業と一緒に「足元」からの実践に取り組み、豊かな沖縄の自然環境を守っていきます。
沖縄弁護士会
会員 鎌田 晋
※沖縄タイムス2022年10月24日『くらし』面に掲載したものを一部修正しています。